た行

タコ

スーパーにお正月用のタコが並びましたね。タコの紅白の色は縁起が良いのだそうです。
釧路や日高方面のアイヌの人たちは、タコをアトウイナウ「atuy-inaw(海・木弊)」と呼んでいます。なるほど、形がイナウ(木弊)に似ています!アイヌの物語の中で、プイ(エゾノリュウキンカの根)がタコになったという話もあります。ひげ状の根がタコの足に似ていますね。内浦湾では大タコが住んでいて、タコの体の色で空までが赤く見えるところは近寄るものでないと言われていたそうですが、山狩りに行ってタコの夢を見ると獲物が授かると言われていたそうです。
アイヌの人たちもイナウに似たタコは縁起が良かったのですね。

トンボ

秋の訪れを感じさせてくれるトンボ。先日、釧路湿原ではたくさんのトンボが飛んでいました。
屈斜路や美幌などでは、アイヌ語でハンクカチュイ「hanku-ka-cuy(へそ・の上・を刺す)」と呼ばれました。トンボの動作からつけられた名称ですね。
また、トンボを色によって区別している所もあるそうです。赤はフレ、黒はクンネ、まだらはシリキオをつけて呼んだそうです。
アイヌの諺に「トンボがたくさん群れている所へ行き合わせると縁起がよい」とあるそうです。街ではなかなかトンボの群れに出会えませんが、釧路湿原周辺では確率は高そうですね。

ツルコケモモ

クランベリーでお馴染みのツルコケモモ。
温根内木道の高層湿原では蕾が膨らみました。
可憐な花が見られるのももうすぐです。

アイヌの人たちが利用したのはツルコケモモの実で、アイヌ語は、カタカウレ
「<katam-sar-ka-hurep(ツルコケモモ・原・の上・赤い実)」。
その実を生で食べました。また、マスを食べるときの調味料として利用したそうです。
味見をしたくなりますね。

地名にも残されており、厚岸町にある「片無去」は「ツルコケモモの湿原」の意味。
そこでは今でもツルコケモモが群生しているのでしょうか。
地名の意味が分かるとその場所に愛着を感じ、足を運びたくなりますね。

太郎湖・次郎子

阿寒湖の東側にある二つの湖、太郎湖と次郎湖。日本語の呼び名になっていますが、 かつてのアイヌの人たちは二つの湖をどのように呼んでいたのでしょうか。 1940年(復刻版2003年)に発行された山本多助著『阿寒国立公園とアイヌの伝説』 の中に、この二つのアイヌ語名がありました。「レタッチリト 白鳥の湖(太郎湖)」 「コメチリト アイサガモの湖(次郎湖)」。レタッチリトは、「retar-cir-to(白い ・鳥=白鳥・湖)」の意味を持ち、コメチリトのコメの意味がわかりませんが、カワア イサをコメチと呼んでいます。 アイヌの人たちは、太郎湖では白鳥が多く、次郎湖ではカワアイサが多く泳いでいる 姿を見たのでしょうね。

天寧

アイヌ語由来の地名「天寧」、何と読んでいますか?
馴染みが深いのは釧路町にある地名「天寧:てんねる」でしょうか。
けれど、昭和59年に廃線となりましたが、東釧路駅の西側に根室本線の貨物支線駅があり、そちらの駅名は「天寧駅:てんねいえき」でした。
同じ字を書いて読み方が違うのも困りますが、アイヌ語では、てんねる<テイネル「teyne-ru(湿った・道)」。てんねい<テイネイ「teyne-i(湿った・所)」の意。
地名に使われる「テイネ(湿った)」は、湿地の意味で使われることが多く、札幌の「手稲」も湿地のあった所につけられた地名です。
アイヌ語の意味を知って、もう一度地名を見直すのも面白いですね。