安政5年5月9日(旧暦3月26日)、松浦武四郎は6度目の蝦夷地探査で阿寒湖に向かう途中、アイヌの家で、クロユリ・ハクサンチドリ・キバナノアマナなどの根で作られた団子をごちそうになりました。
どのような味がするか気になりますが、今となっては根を食べることははばかれる植物たちですね。   
キバナノアマナのアイヌ語名は「チカトマcikap-toma(鳥・エゾエンゴサクの塊茎)」。団子のほか、アイヌの人たちは根を炉の灰の中に入れて焼いたり、煮たりして食べました。
武四郎はアイヌの人たちと、早春の花盛りの中を歩きながら阿寒湖に向かったのですね。