雪をアイヌ語ではウパシ(upas)と呼んでいます。
アイヌの人たちは天上に雪を降らせる神がいて、雪べらを使って雪を下に落とすから下界で雪が降る、と考えたそうです。
阿寒地方では何日も雪が降りやまないと、晴天の日に生まれた老婆が雪を叱る呪術を行ったそうです。
人間が神を叱るというのはアイヌの世界観ならではですね。
ウパシ(雪)の付く言葉はたくさんあり、トドノネオオワタムシは「ウパシ(雪)キキリ(虫)」、初雪が降る頃に里にやって来るシマエナガやヒヨドリを「ウパシ(雪)チリ(鳥)」と呼んでいます。
ちなみにダイヤモンドダストは「クルッペ(霜)イメル(光)」と千歳では呼ぶそうです。
2015/2/20号掲載
2015/2/20号掲載