夜空に淡く光る帯状の天の川。アイヌの人たちはアイヌモシ(人間の国)の
川が夜空に映っていると考えました。

そのため、天の川をアイヌ語では、ペッノカ「pet-noka(川・像)」とか、
リクンペッノカ「rik-un-pet-noka(高いところ・にある・川・像)」などと
呼びました。

かつて、アイヌの人たちは、自分たちの暮らしの中の一番の大きな川を天の川
に見立て、どこが一番濃く見えるかで漁の豊凶の占いや、その帯状の変化で
地震と洪水の予知をした地方もあったそうです。

人工光が無かった時代、星空の間を悠々と流れる天の川は、美しい光景だった
でしょうね。

2013/7/26号掲載