まだ冬枯れの風景をとどめている中で咲きだしたエゾエンゴサク。
冷たい風を受けながら命をつなごうとする、その紫色の可憐な姿からは、
いじらしさを感じますね。

エゾエンゴサクをアイヌ語では、トマ(toma)と呼んでいますが、トマとは、
アイヌの人たちが食料としたエゾエンゴサクの、塊茎部分の呼び名だそうです。

地中にある1.5cmほどの塊茎を掘り採り、臼でついて餅のようにして食べたそうです。
また、紐に通して数珠のようにつなぎ保存食にもしたそうです。

釧路町の十町瀬(とまちせ)は、「toma ci=e nup(エゾエンゴサクの塊茎・
我ら食う・原野)」の意味をもつ地名です。

2012/4/13号掲載