アイヌの人たちが衣服を作ったオヒョウニレの樹皮。よい繊維が採れるのは、
春先の樹液のぼるころだそうです。
オヒョウニレをアイヌ語では、アッニ「at-ni(紐・木)」=「紐(繊維)を採る木」といいます。
厚床、厚岸、厚田などオヒョウニレのある場所は、地名にもつけられました。
また、採った後、内皮は温泉や沼などに浸すのですが、そういう場所も地名で残されています。塘路にあるエオルト沼は、「i-woro-to(それ(楡皮)・を水に浸す・沼)」、弟子屈湖畔の池の湯は、「at-horo-to(オヒョウの樹皮・を漬けておく・沼)」。
アイヌ語地名は貴重な文化財ですね。
2011/3/25号掲載