2011年03月

オヒョウニレ

 アイヌの人たちが衣服を作ったオヒョウニレの樹皮。よい繊維が採れるのは、
春先の樹液のぼるころだそうです。

 オヒョウニレをアイヌ語では、アニ「at-ni(紐・木)」=「紐(繊維)を採る木」といいます。
厚床、厚岸、厚田などオヒョウニレのある場所は、地名にもつけられました。

また、採った後、内皮は温泉や沼などに浸すのですが、そういう場所も地名で残されています。塘路にあるエオルト沼は、「i-woro-to(それ(楡皮)・を水に浸す・沼)」、弟子屈湖畔の池の湯は、「at-horo-to(オヒョウの樹皮・を漬けておく・沼)」。

アイヌ語地名は貴重な文化財ですね。

2011/3/25号掲載

ササ

厳しい冬の寒さや雪の中でも緑を守り続けるササは、アイヌの人たちにとって
魔を追い払う力があると考えられました。ササの葉を束ねたタクサ(手草)は、
今もお祭りのときのヌササン(祭壇)に立てられます。

ササを道東方面のアイヌ語では、フラ「huras(枝葉)」とか、イキタラ
「iki-tara(その節・連続している)」と呼び、ササの多い旭川ではチセ(家)の壁や
屋根の材に使われました。

また、ササの実はカムイアマ「kamuy-amam(神・穀物)」とも呼ばれ、採取した
後は感謝のお酒やイナウ(木幣)をあげたそうです。

2011/3/11号掲載