2010年10月

ノンノ「non・no」というファッション雑誌を知っていますか?
この雑誌名はアイヌ語から来ているそうです。
ノンノnonnoとは、アイヌ語で「花」という意味をもつ言葉ですが、
雑誌名をつけるときの発想の源になったそうです。
創刊は昭和46年ですから、39年間も多くの人たちから愛されてきた言葉なのですね。
ちなみに、ノンノ(花)は胆振、日高沙流地方で使われ、
釧路地方で「花」はアパッポapappo と呼ばれています。
2010/03/26号掲載

イタヤカエデ

アイヌ語で「あまい木」の意味を持つイタヤカエデ。
早春のトペンニ「topen(あまい)ni(木)」の樹液採りはコタンの子どもたちの楽しみだったようです。萱野茂さんの本に、「入れ物に受けて家へ持って帰り、鍋で煮詰めてもらい、できた飴をなめるのが春の楽しみの一つであった」とあります。また、枯れたイタドリの筒に樹液を入れ、アイスキャンデーを作ったとも書かれています。各地でトペニ「tope(乳汁)ni(木)」とも呼ばれています。今、まさにイタヤカエデは大地から水を吸い上げ、あまい樹液を作っているのですね 。
2010/03/11号掲載

エゾシカ

「昨日札幌でシカのしゃぶしゃぶを食べました」。
先日、長野県から来たお客様が温根内の木道を歩きながら話してくださいました。
とてもおいしかったそうです。
シカのことをアイヌ語ではユ「yuk(シカ)」といい、幾寅、勇駒別など各地に
シカのつく地名がたくさん残されています。食料としてはもちろん、角や毛皮も
余すところなく利用しています。
冬用の毛皮の靴は、今風のブーツで、現代の若い人たちにも喜ばれそうですね。
ここ数年シカが増えすぎて問題になっていますが、生態系を壊さず自然と共生してきた
アイヌ民族の考え方に耳を傾けるのもいいかもしれませんね。
2010/02/25号掲載

エゾユキウサギ

雪原の上に残されたエゾユキウサギの足跡。
真っ白になった冬毛で走り回っている様子が想像できますね。
アイヌの物語には、かつてはシカほどの大きさもあったエゾユキウサギですが、
人間に悪さをしたために肉片ほど小さくなったと語られています。
アイヌ語ではイソポとかイセポ「i-se-p-po(キイキイ鳴く小さなもの)」と呼ばれ、
磯分内「イソポ・ウン・ナイ(ウサギ・いる・沢)」はエゾユキウサギがいた場所として、
今も地名に残っています。
また、海の白波のことを「イソポ・テケ(ウサギ・跳ねる)」といい、沖狩りに出たときには、白波が出ると困るのでイソポという言葉は禁句とされ違う言葉を使ったそうです。
2010/02/04号掲載

ヒグマ

寒さが厳しい冬は、アイヌの男の人たちの猟の季節でもありました。
冬眠中のクマ狩りに出かけます。クマがいる穴を見つけると入り口に木杭を打ち込み、
それから、クマにお客様として迎えに来た祈りをささげます。
肉は食料に、毛皮や胆のうは自分たちが使うほか、和人が喜ぶ交易の商品でした。
クマのことをアイヌ語では一般にキムンカムイ「kim(山)un(にいる)kamuy(神)」と呼んでいますが、北海道ではカムイ「kamuy(神)」といっただけでクマをさし、最も位の高い神とされています。子グマは連れて帰り、1年ほど大事に育てイヨマンテ(クマの霊送り)をしました。
2010/01/19号掲載