遅い釧路の春。待ちわびたサクラの開花まであと少しですね。

サクラのことをアイヌ語では、カリンパ「karimpa<karino-pa(よくまわる・複数)」と呼びますが、それは樹皮のことだそうです。ぐるぐるとまわるその樹皮を、弓や刀などに巻いて補強したり綴じたりするのに使ったそうです。

そのため、サクラの木は、カリンパ・ニ(サクラの樹皮・木)。サクラの花は、カリンパ・アパッポ
(サクラの樹皮・花)と呼ぶのだそうです。

アイヌの人たちにとって、サクラは樹皮が必要部位だったのですね。

2012/5/11号掲載