スーパーにピカピカ光ったマスが並ぶようになりましたね。アイヌの人たちは、夏に遡上してくるマスのことを、サキペ「sak-ipe(夏・食料)」と呼びました。サケと並んで主食の一つになる大事な食料でした。
マスやサケの産卵場(ホリ場)をアイヌ語で「イチャン」と呼びますが、標津に伊茶仁(いちゃに)、中頓別の一巳内(いちゃんない)など、コタンの人々のよい魚場だったところは地名として残されています。
樺太ではサケと同じようにマスの皮でも、チェプウル(魚の着物)をつくりました。とてもおしゃれな衣装ですよ。
2011/6/27号掲載