静かだった早春の湿原が、エゾアカガエルの鳴き声でにぎやかになりましたね。
エゾアカガエルをアイヌ語では、テ「terke-p(跳ねる・もの)」とか、オワッ(鳴き声)などと呼んでいます。

 アイヌの物語では、生前悪いことした人間がエゾアカガエルにされる話などで、よい話は一つもないそうです。また、悪いことをして死んだ人間がカエルになり、生きている人間をあの世に連れて行こうとしているとも考えられ、嫌われたようです。

 学名は、ラナ・ピリカ。アイヌ語の「美しい」という意味の「ピリカ」が使われています。

2011/4/22号掲載