塘路の駅前でヒシの実入りのいもだんごを食べたことはありますか。
ほくほくとしたクリの味にも似たヒシの実を、
アイヌ語ではぺカンペ「pe(水)ka(の上)un(にある)pe(もの)」と呼んでいます。
塘路湖のペカンペは昔、ヒシの実を毛につけた熊が湖に落としたもので、
この湖のカムイ(神)が授けてくれたという言い伝えがあります。
湖畔に住むアイヌの人たちの大事な食料であり、胃腸などの薬としても利用されました。
塘路では9月に入ると、ヒシの実が豊かに稔ったことへの感謝と、採取の許しを願う
「ペカンぺ祭り」が平成2年まで行われていたそうです。
2009/08/28号掲載