アオバト

釧路湿原周辺を歩いているときに聞いたアオバトの声、「ワウォウ」。 何と寂しい声で鳴くのでしょう。友人の一人は鳥の声とは思わなかったようです。
アオバトをアイヌの人たちは、「ワオ」とか「ワウォウ」と呼び、その鳴き声が名前 になっています。沙流地方では次のような物語が残されています。 「昔、山に行った夫がいつまでも帰らないので、妻は泣きながら山を探し歩いて死ん でしまった。かわいそうに思った神様はその女を鳥にしたので、今もアオバトの姿を しながら、ホアホワオ ホアホワオ ワオホワオ… といって鳴くのだという」
アオバトの悲しげな鳴き声は、確かに女の人が泣いているような声にも聞こえますね。 アイヌの人は、鳥の鳴き声からも物語を紡いだのですね。

ツルコケモモ

クランベリーでお馴染みのツルコケモモ。
温根内木道の高層湿原では蕾が膨らみました。
可憐な花が見られるのももうすぐです。

アイヌの人たちが利用したのはツルコケモモの実で、アイヌ語は、カタカウレ
「<katam-sar-ka-hurep(ツルコケモモ・原・の上・赤い実)」。
その実を生で食べました。また、マスを食べるときの調味料として利用したそうです。
味見をしたくなりますね。

地名にも残されており、厚岸町にある「片無去」は「ツルコケモモの湿原」の意味。
そこでは今でもツルコケモモが群生しているのでしょうか。
地名の意味が分かるとその場所に愛着を感じ、足を運びたくなりますね。

ヘビ

先日、温根内木道の横でヘビに会いました。冬眠から覚め、湿原の中で餌を探していたのでしょうか。 ヘビをアイヌ語で、タンネカムイ「tanne-kamuy(長い・神)」といい、子どもたちはヘビを殺したりするなと大人から戒められたそうです。病気になったり、 財産を失ったりというヘビの祟りを恐れたようです。 悪い話ばかりではなく、飢饉や津波から人間界を救った物語もありますし、ヤナギの削りかけでヘビの形を作った女性のお守りもありました。 また、クマはヘビが大嫌いなので、クマと出会ったときは縄を引きずって逃げると追いかけて来ないというクマ対策も伝えられています。 クマに出会いそうな場所へ行くときは、ロープ持参もいいかもしれませんね。