カワセミ

数年前、ペカンペ採りに達古武湖に行ったとき見たカワセミ。湖を見つめながら背中の鮮やかなコバルトブルーを見せてくれた後、向きを変え胸のオレンジまで見せてくれました。
屈斜路湖では「ソカイカムイ」と呼ばれていますが、塘路ではチェパッテカムイ「cep-atte-kamuy(魚・群がらせる・神)」と呼ばれ、カワセミが飛んで行くところに魚がいるといって、回転銛を持って川に行ったそうです。
また、屈斜路では昔、カワセミが突然川に突き刺さったかと思うと、1mもあるイトウが舟の近くに浮かび上がり飢餓から救われた、という言い伝えがあるそうです。
美しいカワセミは魚を与えてくれる神だったのですね。

タチギボウシ

釧路湿原の夏を代表する花、タチギボウシ。今年も楽しませてくれましたね。
アイヌの人たちは「ウクリキナ」「ウクキナ」と呼び、葉を刻み食料にしています。刻んだ葉は乾燥させ保存食にもしました。樺太のアイヌの人たちは刻んだ葉を陰干しにし、煮て冷ましてからシラカバやイタヤカエデの発酵させた樹液を入れ、時々混ぜて濁り酒を作ったそうです。
お酒はカムイ(神)に捧げる貴重なもの。交易で手に入れることが難しかった時代は、そのようにして作っていたのでしょうか。
タチギボウシと樹液で作ったお酒はどんな味がしたのでしょうね。

ガンコウラン

アイヌの人たちが染色の材料に使った植物はいくつかありますが、その一つがガンコウランの果実です。江戸時代の記録に、この実で染めた衣装を見た幕府の役人が「色合い至って見事にて、やはり江戸紫のごとし」と書き残しています。
染色方法は果実と糸を口の中に含み噛んで染める方法と、果実の皮を水につけその浸出液で染める方法だそうです。
ガンコウランの実をアイヌ語では、「イチキマイマイ(それを絞って汁を出す丸い粒)」とか、樺太(サハリン)ではクラノ「kurasno-p(黒い・もの)」と呼ばれました。
釧路湿原では、ガンコウランの実が食べごろの紫色になってきましたね。